カメラの運び方続報

ここ一週間の間、インターネットで私が要求するカメラザックがないものかと探していたところ、ついにそれらしきものを発見 !
早速そのザックを店に見に行きました、そのザックはFoxfireフォトレックサジテリアスといい、容量は60リットル、一見普通の登山ザックのように見えますがザック内にカメラ用のインナーボックスが付いていてそのインナーボックスもウエストポーチになりザックの外側もカメラザック向きに様々な工夫がしてありました。
                        
このザック、前頁で私が望んでいた条件を略クリアーし、各開閉部分にはベルトが付き横幅の狭い縦長タイプのデザイン。
雨蓋は容量以上の荷物を入れて上にはみ出ても荷物をしっかり抑えることができ、サイドはもちろん前にもポケットを付ける事ができるなど正に私が探していたザックその物でした。
又インナーボックスを抜くと普通の登山ザックと変わりなくフニャフニャ二なりよけいなクッション材が一切付いておらず、使う人の工夫次第でどういう使い方もできるバックパックの基本を忠実に守りつつカメラ機材をより安全に効率よく運ぶことができるたいへん優れたザックと思いました
一番嬉しいのは、インナーボックスがたいへん大きく深く作られていることです。
4×5のフィールドカメラを縦に入れても上にまだ1/3余裕があり、フジクイックロードをソフトケースに入れたまま縦に入れることができ、ブローニューフィルムケースと露出計、ロールフィルムホルダー、フォーカシングクロス、645サブカメラを入れてもまだ余裕があるくらいの大きくて丈夫なボックスで、アウター生地とクッション材の間に硬い板が入っていて突起物などが当っても中の荷物にダメージを与えないような工夫がされています。
カメラ装備以外の荷物のスペースも十分で3〜4泊のテントでも十分事足りるくらいの収納能力があります。
        
一般的なカメラザックは三脚を背中に固定したり上部に固定することを前提に作られていますが、御多分に漏れずこのザックも同じですが、両サイドのそこに近い所が袋状になっているのでそこに三脚の脚を入れて上をバンドで締めれば上部がぐらつくものの固定できます、そこで私は古くなって使わなくなったザックからベルト固定用のパットを外してこのザックのサイドに縫い付けてみようと思っています。
                       
では、なぜ私がザックの背中(外側)に三脚を固定するのを嫌うのか? 答えはいたって簡単です、ザックを背負ったときザックの重心が体から離れれば離れるほどバランスが悪くなり、そのバランスを取るために極度に体が前かがみになり、非常に疲れやすくなるためです。
ザックの片方の横に三脚など重量物を取り付けるとザックの重心が三脚側にずれてしまい傾いてしまいます、それを防止する為に反対側に小型のバックや大型のポケットを取り付けその中に、登山中でも重さの変わらない装備を入れればたえずバランスを崩すことなく背負い続けることができます、そまためにも上の写真のようなベルトパットが必要になってくるというわけです。
フォトレックサジテリアスはカメラを運ぶザックの機能と登山をする為の登山ザックの機能二つを高いレベルで合わせ持った良いザックだと思います。
これまでの私が使ったカメラザックの中では一番良い印象を受けましたが、やはり実際に大判と三脚を入れて登ってみると、三脚の固定方法や位置が問題になりました。
                        
又、ザックの色もけっこう重要に思います、このザックにはオレンジとチャコールの2種類のカラーがありますが、登山中に霧で視界がさえぎられたり、予期せぬ出来事でビバークをしたときなど不安を感じたりします、そういったときに身に着けている物などに黄色い色をした物やオレンジっぽい色をした物があると見ていてなぜか心が落ち着くんです。
これは人それぞれかもしれませんが、私は以前から登山装備の色にこだわりいつもオレンジ色に近い色を選ぶようにしています。

2010.06.13 追記
これまでのHPのアクセス解析を見ると、このページのアクセスが他のページに比べ多く、改めてカメラなどの機材を安全に効率良く運搬する方法に多くの皆さんが興味をもたれている事を実感しています。
私がフォトレックサジテリアスを購入したのは2008.06でしたが、それ以降数回にわたりフィールドでの使い心地や使ってみて始めて判ったこと等をレポートさせていただきます。

まず、私がこのザックを使用するときの条件は、ザックに収納する荷物の総重量は約25s強、テントなどをキャンプ装備が入ると30kg以上になります。
小屋泊まりの場合は、雨蓋が少し本体から上に出る程度ですが、そこにテントやシュラフ等を入れるとかなり雨蓋が本体より浮き出る状態になってしまいます。
雨蓋を固定するハーネスの長さは十分確保されているものの、ザックの前に付いているハーネスがザックの底に近い所から伸びていて途中に何も固定する物が無い為、収納した荷物をしっかり固定すると、ザック本体が後に反ってしまうことが良く有ります。
この点は絶対に改善する必要が有ると常々思っていますが、今だ解決の糸口すら見出せずにいます。
60リットルサイズの一般的なザックと比べるとショルダーのパットは見た目、標準的なサイズのように見えますが、カメラ機材を運ぶ目的のザックとしては、パットがかなり小さく感じます。
実際に30sの重量を背負うと両腕の血の気がなくなり痺れを感じます。
もっと幅の広くてクッション性の良い物が好ましく思います。
又、ショルダーが固定されている背中の部分は使用者の体系に合わせて上下に調整できるようにマジックテープで固定されていますが、総重量に対してマジックテープの長さに不安が有り、私のような胴長歎息の体系では十分な固定の長さが確保できない事がありました。
本体外側の丁度カメラバックに当るところに幅の広めのテープが2本補強のように入っていますが、そのテープの利用価値が今ひとつでバンド形式にしてほしいと思いました。
実際にフィールドで使用してみると、まだまだ改善してほしい点がいくつかあり、昨年ちゅうばんからはあまり使う機会もなくなりつつあります。


                                     

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